子どもの「見えない」と大人の「見えない」
子どもが生まれたときの視力は0.1ぐらいといわれています。抱っこをされたとき、お母さんやお父さんの顔に焦点が合う距離。明暗はわかるものの、お腹の中に10か月もいたのであまり視力は発達してないんです。 目と脳をつなぐ神経がまだつながっていない状態から、抱っこされて、顔を凝視していくうちに、ピントが合い、カーテンが風で動いたり、動くおもちゃを見つめたり、カラフルなもの・・・「見ること」で視力も発達していきます。
眼科受診の目安
視力は0歳から3歳まで急激に伸び、3歳から6歳は緩やかになり、10歳でほぼ発達が終わります。6歳から10歳の間の伸びしろは少しなので、できれば3-4歳で治療を開始したいところです。早めに治療を開始すると、小学校入学前には、矯正がいらなくなるお子さんも多数います。20年前から私の地域の視力測定を指導してくださった眼科医の眼科受診の目安は、3歳で0.6・4歳で0.8・5歳で0.9 以下でしたが、2019年に発行された
日本眼科医会「園医のための眼科健診マニュアル」
https://www.gankaikai.or.jp/school-health/20191015_eni_manual.pdf
によると、年長は1.0以下、年少・年中は0.7以下になっています。(24ページ)